

弱虫ペダル NEW GENERATION 03話「手嶋、魂の走り」
(音楽が鳴ってる。クラシックだ。心はやる交響曲だ。)
(レース、やっと出られる。ありがとうございます。新開さん、福富さん)
「うおっ、でかい」
(勝ちます。絶対。小野田坂道に)
「今泉くーん!」
「親衛隊か。前より数、増えてないか?」
「小野田くーん!可愛い!」
「可愛いか?こいつが」
「優勝したら何でもアリ、ですかね」
「小野田、どうだ?このペース」
「え?あ、はい。大丈夫です」
「よし。なるべく着いてこい」
「はいっ」
「どいてくれ!俺、先頭に用事があるんだ。久々のレースで、俺、超ご機嫌なんだ!」
「一瞬で抜かれた!」
「あのでかい体を左右にリズミカルにゆすりながらのダンシング!まるで、メトロノームみたいなダンシングだ!」
(無期限の謹慎だったのに、レース…レース走ってる俺!絶対1位取りますよ!)
(1位こそ…正義だ!)
(鳴ってる。頭の中で交響曲が。誰が言ったか知らないが、俺のこの走り、)
(メトロノームダンシング!)
「こいつが二年、葦木場…でかい。俺よりでかい!」
「追いついた。総北高校」
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「お前が…小野田か」
「…はいっ!」
「あ。……お前が、小野田か」
((やり直した!))
「葦木場! 元気にしてたか?」
「うん」
「わああああっ!この音、躍動感、振動。これすごい!まさに楽器だよ!」
「俺さ、やるならとことんだと思ってる。世界で走るんだ」
「天下取ろうぜ、そんときゃお前も一緒に!」
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「俺は総北キャプテンになった。いわば支柱だ。だから戦わなければならない!」
「葦木場、お前と!箱根学園と!」
「俺も、箱根学園の次期エースだから」
(次期エース!?)
「俺は箱根学園の先輩方に恩がある。その人たちに、勝つって言ってここに来てるんだ!」
「何あのダンシング!体を左右に!」
「なんて加速だ!ひと踏みで一気に!」
「はあ、はあ…」
「ああああああ!!!」
「純ちゃん!」
「シキバ!俺たちは王者だ!峰ヶ山のタイトルは譲れない!」
「この先はほら、残り4キロ。昔よく一緒に登って、お互い脚ついて悔しがってたよね。
峰ヶ山名物、壁坂だ!」
「すごい。今頭のなかでベートーベンの『運命』鳴ってる!」
「すごい。すごい手嶋さん…」
「すごいです…すごい!」
「残り2キロ!」
「鳴りやまない。ベートーベンの『運命』が!」
「メトロノームダンシング!ここで!?」
「――うっ?!」
(限界?もがけ純太!お前は登るって、巻島さんに託されて!ここ来てんだろ!!)
「うらああああああ!葦木場ァ!」
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「追いついた!!」
(仲間との戦い、覚悟決めたのか。キャプテンとして。だけど俺にはわかる)
(純太、もう限界が近いんじゃないのか?)
「巻島も言っていたが、手嶋のヒルクライムには才能もセンスもない。登りに関しては、奴は凡人だ。凡人には限界がある」
「何すかそれ、金城さん! スカして!感動せんかったんですか、あの走りに!応援したってくださいよ!」
「総北が負けるゆうんすか、あのノッポの箱学に!」
「いや、そうとは限らない。お前が感動したように、手嶋の走りは伝わっているからだ。確実に、俺達よりも強く。後ろを走るあの二人に、手嶋の熱いバイブレーションが」
「今泉君、僕は今、全力で手嶋さんに追いつきたい!」
(小野田?!)
「今泉。もしも、もしも小野田が、このレースのなかで出たいと言ったら、そっと背中を、押してやってくれ」
「気持ちを抑えることは無い。受け止めてくれるはずだ。手嶋さんなら。お前が行きたいと思ったなら、まっすぐに行け!」
「小野田坂道ぃいいい!」
「手嶋の走りは平凡だ。だが、だからこそ周りの人間を揺らす。震えは力になる。」
「力は必ず、チームメイトに伝播する。手嶋、それがお前の、キャプテンとしての走りか」
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「安心しろ鳴子、この勝負、まだ終わらない!」
@VeryHurst
葦木場さんの天然なキャラは面白かったな。ドヤ顔で今泉くんを杉元くんと間違えたのは笑った。でも走りは迫力あったな。次期エースを名乗るだけのことはあるか。そんな葦木場さんに小野田くんは勝てるのか。次回も楽しみだな。
弱虫ペダル NEW GENERATION 03話 twiterで反応が多かったシーンTOP3
3位「勝ちます。絶対。小野田坂道に」
2位「お前が行きたいと思ったなら、まっすぐに行け!」
1位「お前が、小野田か」
管理人の一言
手嶋さんの熱意が坂道に伝わる…けれど足は大丈夫なのか…
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