

夏目友人帳 伍 第10話「塔子と滋」反応・感想
夏目くんに饅頭おねだりするニャンコ先生…
「雨!先生走るぞ!」
「七辻屋の饅頭~!」
「ギリギリセーフね。よかった」
「窓を閉めていたら本降りになるまで気付かないことがあるのよ」
「貴志君のお陰で助かったわ」
「鴉が鳴いて空を見上げたら雨が降って来て、それで」
「鴉?そういえば前にも」
「まあ、大変!! すぐどけますからね」
「よかった…大丈夫そうね、気をつけて帰りなさい」
――こんな穏やかで幸せな日々をいつまでもいつまでも二人で積み上げていけたら――
「塔子さん。喪服はどこかな?母方の姉さんの嫁ぎ先の父方の…遠縁の方なんだけど」
「若い頃仕事でお世話になったから少し遠いけど明日式に行ってくる」
「何考えてるんだ。こんな所にまで連れてきて…」
「何かあったんですか?」
「ちょっと気になることがあったんだがな…いや。何でもないよ」
カァカァカァカァ!
「どうしたの?また何かに挟まっちゃ」
「あ!雨!大変洗濯物…」
「それでね。鴉が雨を知らせてくれたのよ。偶然なんだろうけど一度助けたことがある鴉でね」
「でも確かに鴉は賢いからね。決めた相手と一生を共にするらしい」
「だから1羽でいる鴉はまだ相手に出会えてないものか相手に先立たれてしまったものなんだって」
(今日も一人か…)
「私ちょっと旅行に行ってくるわね。お家のことよろしくね~」
(滋さんにも見せたいわ)
(不思議ね滋さん。寂しくって早く会いたいわ)
(ああ早くあの人の隣へ帰りたい)
「ただいま。滋さん?滋さーん」
「塔子さん。相談があるんだ。実はこの前葬儀に行った時気になることがあったんだ」
「14、5歳の少年なんだけどご両親を亡くして以来引き取り先を転々としているらしい。」
「その、どうもあまりよい扱いをされてないようで…」
「家には使ってない部屋もある。こんな田舎に若い子を連れてくるのはかえって可哀想かもしれないけど」
「その子はひどく痩せていて所在無さげだったんだ。もし塔子さんが許してくれるならその子を預かりたいと思ってる」
「すぐに答えなくていい。私もよくよく考えてやっと塔子さんに話しているんだ」
「二人の、大事なこの家の事だからよく…」
「と、塔子さん?」
「ううん…っごめんなさい」
「ええ。ちゃんと考えるわ。なんだか嬉しくて。滋さんが優しくて…」
――こうして身内や友人に相談しながら二人で散々話し合い私達は夏目貴志君を迎えに行くことに決めました――
「え!声をかけてきた?」
「ごめんなさい。つい我慢できなくて」
「そうか。いやかえってよかったかもしれない。で、どうだった?彼は」
「少し寂しそうな顔をしていたけどとってもいい子」
――それからあちら側と揉めかけたり渋るご親戚もあったけど貴志君は我が家にやって来ることになったのです――
――大人しいけれど時々情緒不安定になるらしいというその少年は――
――確かに不思議と怪我の多い子で心配ではあったけれど――
――ぎこちなくも笑顔を作ろうとしてくれている姿を見ていると…――
「滋さん。今夜は何がいい?」
「肉!貴志は痩せすぎだからもっと肉を付けてやらないとな!」
「そうよね!」
「おはようございます…」
「おはよう」
――滋さんと二人で守ってあげたいと思う――
「あ!貴志く…」
――まるで空っぽのような。心がここにないような。ひどく遠くを見るような目を時々する。その目に私達はどんな風に映ってるんだろう――
――いつか打ち解けてくれるかしら?やりたいことやわがままを。――
――それはまるで家族のように。いつか――
「あの、この猫飼ってもいいですか?」
「まぁまぁ頭の大きな猫ちゃん。いいわ。一緒に滋さんにお願いしましょう!」
「あ、ありがとうございます!」
――少しずつ。少しずつ。きっと私達は…――
「塔子さん!ただいま。あ、手伝います!」
「何を見てたんですか?」
「その木の枝に鴉が1羽いるでしょう。私のお友達なの」
「あ、2羽いますよ」
「枝で見えにくいけど…すごいな。白い鴉なんているんですね…アルビノってゆうのかな?」
「…そう。よかった。一人じゃないのね」
――それはきっと美しく白く光って見えにくいのね――
夏目友人帳 伍 第10話 twiterで反応が多かったシーンTOP3
3位「滋さん!ハンカチハンカチ」
過去回想はいりまーす!
2位「あ!雨!大変洗濯物…」
カラスさんの恩返し
1位 ――それはきっと美しく白く光って見えにくいのね――
解らずも理解を示してくれる塔子さんマジ天使
管理人の一言
塔子さんの優しい声がいっぱい聞けて幸せでした…こんな夫婦に憧れますね…
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