王室教師ハイネ 第8話 「臆病な心」 反応・感想
カイ王子からの相談

「実は、先生に、相談したいこと、あって」

「私に?」

「ハイネ、ここに居たのか!」

「大変だ!今タコになる夢を見た!!」

「僕の手足は8本じゃないよな!?僕の体はヌルヌルしてないよな!?」

「ほら皆様、カイ王子のお邪魔ですよ。そろそろ解散を」

「先生大丈夫。別に隠すことじゃなくて…」
「この前、父上に言われた」

(カイも能力に難は無いけど、自分の気持ちを伝えられるコミュニケーション能力を磨いたほうがよい)

「コミュニケーション能力を身につけるの、どうすればいいかって」

「確かに。自分は家族だから分かるけど、他人からすると兄さんの表情は読み取りにくいかもな」

「それに申し訳ないですけど、時々兄上の目つきが鋭くて怖いなって思うことも…」
「ぬ~ん」

い」

「まぁみんなそれぞれ問題点を指摘されたんだから、悩んでいるのは兄さんだけじゃないよ」

「そうそう!どっちかっていえば、頭でっかちで心の狭いブル兄ぃの方が問題だよね!」

「自分はこれから気をつけていくつもりだ」

「へぇ~ブル兄ぃが大らかになれるかな~?」

「大らか大らか~?大らか大らかぁ!」

「ほら…大らかじゃない」

「大らかと怒らないは別だ」

「だいたいお前も父上に言われただろう。なんでも不真面目にやる癖を直せと!」

「でもそれは俺の場合――個性?」
「全く反省がない」

「お気づきですか兄様。僕はこの中で唯一性格のことを指摘されていない!」

「それはひどい学力の前にほかの問題が霞んだだけでは?」

「どうせ僕なんか…」

「しかし見ているにご家族と十分コミュニケーションが取れているように見えますが」

「王宮の人たちと、もっと話せるようになりたくて」

「それに、いつも見ているだけで、勝手にイメージ、作られている気がして」

「おはようございますカイ王子!」

(俺に気安く話しかけるな。ひねり潰すぞ!)
「ヒィィ!」

「カイ王子、お茶をお持ちしました…」

(こんなぬるい茶を俺に飲ませるのか?この役立たずが!)
「すっすみません!!もっとアツアツがお好みで!?」
みんな妹には甘い

「おはようございます兄上」
「すみませんが、アデルがこれから動物園に行きたいと言ってて…」
「動物園?」

「はい。実は…」

「うわあああああっ!」

「アデル!?どうしたの!」

「アデルの大切な絵…シャドウがダメにしちゃったの」

「なんだこの気持ち悪い絵!誰が描いたんだ!?」

「シャドウの馬鹿!もう遊んであげないっ!アデル、新しいお友達探してくる」


「何処へ行く気だ?」
「動物園」

「前におばあ様と行ったの!動物さんいっぱいいたから!そこで新しいお友達作る!」

「国立動物園まではかなりの距離だ。馬車にでも乗らない限り…」

「ふええええっっ」
「馬車の用意だ!今すぐ動物園に行くぞ!!」

「――ということがありまして」
動物園で笑顔の練習

「ほら、人参さんもあるよ。いっぱい食べて早く大きくなるんだよ」

「なぜ自分だけが避けられてる!?こうなったら念を」

「おいで…おいで…」

「逆効果なのでは」

「ところでカイ王子は?」

「完全に一体化している」

「カイ王子、大丈夫ですか?」

「モフモフに包まれて、本望」
王宮に戻って

「やっぱり、シャドウと会いたくなったのかな?」

「かもしれないな」


「?どうした?」

「やっぱり…帰りたくない…」

「アデル…シャドウに酷い事言っちゃったもん。新しいお友達作るって…」

「大丈夫。シャドウもきっと会いたがってる」

「アデルも分かったんだよね。シャドウが大切なお友達だって」

「あ…シャドウ?」

「ワンっ!」


「ふぁ…シャドウ~~!!ごめんねシャドウ!アデルの一番のお友達なのに!ごめんねシャドウ!」
コミュニケーション能力の練習再び

「俺の必勝会話術、教えてあげるよ。まずは無難に天気の話から入るんだ」

「それから相手の好きなものを聞いて、その話で盛り上がったら次は相手の良い所をすかさず褒める!その服可愛いね~とか、その服似合ってるね~とか」

「それはナンパ術じゃないか」
「しかし普通の会話にも応用できそうですよ」

「カイ王子、早速あの侍女達に実践してみましょう」

「カイ兄ぃ頑張って!」

(天気…好きなもの…褒める…天気…)

「カイ王子!?なんでございましょう!」

「今日は、いい天気ですね」
「えっはい…」

「……私は、フニフニが好きです」
「え?」

「このタオルは、フニフニと似ていますね…」
「は、はぁ」

「もしかして今のが褒めてるのか?」

「し、失礼致します!」

「なかなかうまくいかないな」
手伝いだったらコミュニケーションとれる…?

「あ、ありがとうございますカイ王子」
「いえ」

「おお!手伝うと自然にコミュニケーションがとれるな!」

「兄上、その調子!」

「申し訳ありませんカイ王子!」

「すみません王子!」
「王子…」
「知らなかった。あんな怪力を持つ人が僕の兄!?」
諦めかけるカイ王子

「ああの、今日は風が冷たいので宜しかったら温かいお茶を…」

「あ」
「しっ失礼致しますぅぅぅ!!!」

「はぁ…」

「教育的指導です!」

「このまま諦めていいんですか?」

「王宮の人とコミュニケーションをとりたい。そう仰ってからまだ3日も経っていません」

「ご家族とはちゃんとコミュニケーションが図れる。なのにそれ以外の人とは話せない」

「話す前に、周囲の人にきちんと挨拶やお礼はしていますか?」

「挨拶、御礼、いや、怖がられると思って」

「そうですか。しかし一言声をかけられて悪く思う人はいません」

「まずは挨拶とお礼をきちんとすることから始めてみませんか?」

「一人や二人で諦めてしまうのはとてももったいないことと思いますよ」

「失礼いたします、シーツのお取替えに参りました…」

「ん」
「すみません!すぐに済ませますので!」

(また怖がられてる。今話しかけたら、もっと。でも)

(この広い世界には、あなたと分かり合える人が何千何万といるはずです)

「ひっ」

「あ、あぁ…」
「あの、なにか?」

「…ありが、とう」

「いつも、シーツ、ありがとう」

「この前も、気をつかってくれて、嬉しかった」
「は…いえ…」

「カイ王子…もったいないお言葉、ありがとうございます!それでは失礼します」

(怖がられなかった。挨拶したら笑ってもらえた…)
あの絵を描いたのはハイネ先生

「この絵を改めてみたところ、裏に焦げた跡がありました」


「ではシャドウがアデルを助けるために、絵を床に!?」

「バフンっ!」

「しゃ、シャドウさん!!!」
twiterで反応が多かったシーンTOP3
3位「ハイネ先生。アデル姫がまた先生に似顔絵を描いて欲しいと仰っていましたよ」

絵が下手くそすぎる!ハイネ先生の弱点が明らかに
2位「笑顔…笑顔…」

笑顔の練習をするカイ王子
1位「うわっ何だよこれ?!」

「求愛ダンスです。さすがリヒト王子。動物にもおモテで」

「オスだけどな」
リヒトがダチョウに求愛されるwww
管理人の一言
王子も姫もいい子すぎるだろおお…っ!!!癒される…(´・;::: .:.;:
この記事へのコメント
801な名無しさん 2017年05月25日 20:07:00
王子たち尊い…