将国のアルタイル 第5話 「燈台の都」反応・感想
公安都市国家ポイ二キア

――ルメリアナ大陸南部に広がる、セントロ。

――このセントロを東西に分かつ要衝に位置する公安都市国家のポイ二キア。

――かつてセントロ全域を1800年にわたり支配した、大海洋帝国、ポイニキアの首都であった。

――港の南端にそびえ立つ大灯台に、今も古の記憶を残している。

(あれは、バルトライン帝国の)

「あなたがここへ向かう船に乗り込む前からこの国の議員たちはあなたの動向を全てつかんでいました。」

「良くないときに来ましたね。厄介事に巻き込まれますよ。」

「マフムートパシャ、ですな?」

「あ、はい」

「お迎えに上がりました。ポイニキアの副市長、コンスタンティノス様は、あなた様をお待ちしております。」
会議に巻き込まれるマフムート

(セントロの覇権。それがルイ大臣の狙いだ。そして、ここが帝国の手に落ちてしまえば、トルキアは三方から囲まれる)

「しかし、我がポイニキアには建国皇帝ポイニクスが建造された大灯台、それに連なる大城壁があり、建国から3000年、何者の侵攻も許していない。理不尽な要求などはねつけ、今すぐ戦う準備をするべきです」

「馬鹿な。そのような古の栄光にとらわれて。それこそこの400年、バルトライン帝国を負かした国などないではないか」

「誰もやろうとしなかったからです。しかし、それが不可能ではないことは、そこにいるマフムート・パシャがヒサールで証明なされた」

(俺はこのために呼ばれたのか)

「皆さん、静粛に。古のポイニキア議会の伝統を継ぎ、この決定を投票にかけることを申請します」

「副市長、あなたは本気で帝国と?」

「難攻不落の我が国には、加えて強い味方があります。セントロ最強の海軍、ベネリック艦隊。ベネリックと我が国は200年前から同盟を結んでいるのです。バルトライン帝国が海軍を整備したのはたかだかここ5年。海戦に関しては素人同然。ベネリック艦隊に勝てるはずもありません」

「しかし、戦争を回避する方法はないのですか!?」

「個々で我々が勝利すれば、大陸の歴史は大きく変わる。そうでしょう、マフムート・ベイ」

「やはり厄介事に巻き込まれてしまいましたね」

「キュロスさん」

「全国民に告ぐ。ポイニキアはこれより、バルトライン帝国の侵略に対し、防衛戦争を開始する」

「我々は3000年の伝統を誇るポイニキア帝国の末裔だ。現帝国の横暴に対する正義の戦争なのだ」

(こんなにも大勢いるのか。古代帝国の誇り、そのためなら血を流すことも厭わない者たちが)

「マフムート・ベイ。この国を出るなら、今ですよ」

「いや、私はここに残ります」
開戦してしまった…

「じきに、盟友ベネリックが来てくれる。籠城戦が続いてみんなも辛いだろうけど、あと少しの辛抱です」

「ところで少々遅すぎませんか?ベネリックからこの国までは回路で9日。応援要請ののろしを上げたのは15日前です」

「何が言いたい?」

「考えたくありませんが、ベネリックは帝国を恐れ、我々を裏切るつもりでは」

「ミケフォロス」
「すみません、軽率でした」

「ベネリックまで船を出し、確実に援軍を連れてくるべきです」

「な」

「帝国艦隊を突っ切ってか?」

「そうです。船を一隻くだされば、その仕事は私が引き受けます」

「状況を確かめ、もし援軍を出さないというなら、私が交渉に当たります」
援軍を連れてくるのは却下され、クラックに試される

「結局は自分の安全のため、違うってんなら言ってみなよ」

「あなたの言うとおりです。私は、トルキエの軍人です。何よりもトルキエの安全を優先する。」

「帝国にセントロの覇権を握らせるわけにはいきません。それが許せないというなら、かまいません。今すぐその手を離してください。私は、私に今できることをしたいんです。」

「お願いします。この国の船と人と、あなたの命を私に預けていただきたい」

「わかりました。トルキエ密偵のクラック、キュロスが、あなたに力を貸しましょう。」

「やる気にさせてくれるじゃないか、マフムート・ベイ。」

「俺はずっとこういうものを探してたんだ。命をかけても本気になれる何かを。明日日没、船着き場まで来てください。帝国の包囲を突破できる船と人員をきっちりそろえておきますよ」

「はい」
将国のアルタイル 5話 twiterで反応が多かったシーンTOP3
3位(切り立った水晶の崖。この街を外敵から守り、そこから採掘された上質な原石は、最大の輸出品となる。このピラミスもポイニキア産。まずはクラックを探そう)

「そのまま。こちらを向かずに聞いてください。初めまして、マフムートベイ。私がクラックのキュロスです。ポイニキアは初めてですよね?」
クラックすぐに現れる
2位「1000年前、今は無き我が国とポイニキアは手を取り合ってセントロの繁栄を築いたというのに、我ら老王国が帝国に組み入れられ300年、古き盟友を裏切らなくてはならぬ時が来るとは」

「うぇー、うぇー、ゲホゲホ。はぁはぁ」

「大丈夫ですか。侯爵は海に出るのは初めてでしたかな。陸戦では勇猛を誇るあなたが」

「へっ。何百年だの何千年だのくだらんあんたらの昔話に反吐が出たんだよ」
侯爵、船酔い
1位(俺はこのために呼ばれたのか)

「止めてください。私は今はパシャではありませんし、ヒサールでは軍隊と戦ったわけではありません。
全ては、帝国との全面戦争を回避するためにやったことです」

「やはりお見事ですなあ。あなたは決してご自分の功を誇ろうとしない」

会議に出席させられた意図が見える。
管理人の一言
いろんな思惑に巻き込まれていきますね…
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